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舛添厚労大臣が、製造業への派遣労働見直しを示唆する私見を示しました(5日読売)。 これに財界人が、ネガティブな反応を示しているようです。 以下は、6日に行われた経済三団体(経団連、商工会議所、経済同友会)の新年パーティー後の共同記者会見で発言です(7日朝日)。 桜井正光氏(経済同友会代表幹事):製造業を派遣対象から排除するのは行き過ぎで、セーフティネットの充実を考える方が重要だ。 岡村正氏(商工会議所会頭):派遣には、従業員は仕事の選択ができ、企業は繁閑期の労働調整ができたという良い面もある。 池田弘一氏(アサヒビール会長):製造業派遣を規制すれば企業は雇用を控え失業率が高まる。 槍田松宝氏(三井物産社長):規制次第では製造業が海外に逃避する。 中鉢良治氏(ソニー社長):議論が内向きで、日本の国際競争力低下を避けることが大事。 鈴木敏文氏(セブン&アイ・ホールディングス会長):正社員、非正社員という分け方が正しいのか、考える時期にきている。 御手洗冨士夫氏(経団連会長):製造派遣は働き方の多様化というニーズに対応してきた良い面もある。将来の環境変化に対応するために政労使で法政の見直しをしていけばいい。 冨山和彦氏(元産業再生機構専務):非正社員に対する保護を強化する一方で正社員の保護をもっと緩めるべきではないか。 これまでの日本企業は、儲かることを(それだけを)考えてきました。 自民党に政治献金を添えて儲かる仕組みを要求し、他方で儲けた一部を雇用者に分配し、それでうまくいってきました。儲かる仕組みの要求は「陳情」であり、それに政府自民党が応えることは「バラマキ」の一形態といえます。 しかしもはや、陳情とバラマキでうまくいく時代は終わるべき時期に来ています。 羽振りよくばらまけるほど財政状態もよくありません。国にかかる負担を小さくしながら、いままで政府が負ってきた、雇用を中心に社会を円満にする役割を、政府に替わって企業が負担していくほかはなくなってきているように思います。 残念ながら先の財界人の発言は、今まで通り、政府とのもたれ合いの経営を前提にしているようです。相変わらず旧い利益代表的な発想を未だに堅持できると考えているのでしょうか、残念ながら未来創造的視点がなく、市居の商店主でも言える程度の発想しかないようです。人の上に立つリーダーの発言としては寂しい限りです。 財界人たちのコメントですが、 「セーフティネットの充実」(桜井氏)というときにそれが何をさしているのかはっきりしませんが、もし仮に社会保障制度一般を言っているのなら、それはもちろん必要です。しかしだからといって、そのことと派遣切りの見直しとは、二者択一の関係にはありません。見直しをしない根拠にはならないはずです。もし、問題を公的な社会保障制度に委ねる趣旨でそう言っているのならば、要するに「オレしらね」ってだけの発言でしかありません。 「うまく機能していたときは繁閑期の労働調整ができた」(岡村氏)というのは、うまくいっていた時期に、他の企業が派遣労働者を新たに受け容れる景気状況だっただけでしょう。景気に変動はつきものです。そして今はその悪い時期に困っている弱者をどう助けるかを、派遣禁止を含めて知恵を出そうという局面です。昔を懐かしがっているだけでは無為無策といわれても仕方ありません。 さらに、このまま、餌を求める昆虫のように、儲けだけを追求する体質のまま企業が活動を続ければ、それはもちろん派遣規制が雇用情勢の悪化につながる(池田氏、槍田氏)でしょう。しかし、焦点を当てるべきは、そういう本能まかせの企業活動をどうやって転換していくかということではないでしょうか。また、言い方としてもこういう恫喝まがいが通用するのは、企業内の部下に対してだけです。企業体質という意味で、お里が知れてしまいますね(笑) 鈴木氏・冨山氏の意見は要するに、竹中平蔵が言うように正社員を切りやすくしろとの主張でしょうか。たしかにそれはひとつの回答ではありますが、派遣切りの見直しのようなカレントイシューを解決する策として、終身雇用の相対化に踏み出すことに私は反対です。正社員に手厚い保護を与えてきたことで高度成長が実現し、それが日本的雇用の伝統となり、国民の生活の隅々にまで浸透しているのが現実です。あまり考えずに(つまり派遣切りの弥縫策としてだけで)いじくり回しては絶対にいけません。替えることによる波及効果を十分に精査することは不可欠でしょう。もっとはっきり言えば、現時点での政財界のトップに判断できるほど簡単な問題ではないと思います。 御手洗氏の「製造派遣が働き方の多様性というニーズに対応してきた」というのは、卵が先かニワトリが先かというような話ではないでしょうか。正社員制度しかなければ雇用は正社員形態に吸収されるでしょうし、派遣労働者の大多数が必ずしもそれを積極的に選択していたことを前提にしたかのような口吻も根拠が希薄です。言い方はきれいですが欺瞞的に過ぎますね。まあ「政労使で見直しを」というところだけは、形式上はそのとおりで賛成ですが、その場合でも、政府と使用者が、未来創造的ビジョンをしっかり共有したうえでの見直しでないと、全く無意味です。 ちなみにパーティー会場に派遣労働者らが質問状を渡しに乱入したようですが相手にされませんでした。労働者たちは、得られる効果が乏しいことはしない方がいいでしょう。 |
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派遣切り、政界・財界はこの問題をどう考えるか
先週、このブログで、製造派遣規制の動きに対する財界人の反応を紹介した。 ...続きを見る |
群青色日記 2009/01/17 00:43 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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派遣村、プロ市民派がやっているようで、正義の仮面、それだけは何とかしてほしいなあ。ものごと、一気にやる、やり過ぎると、弊害の更に増えるというのが、世間知なんですけどもね。正月の「朝生」は視ましたか? |
つき指の読書日記 2009/01/09 12:08 |
派遣村は、いい悪いは別として、パフォーマンスとしてはサヨクさんはうまかったのだと思います。逆に自民党はプロ市民の集まりと決めつけて距離をおいたので失敗です。こういうの田中角栄などはさばきが上手かったんだけどなあ。 |
tesa 2009/01/09 19:13 |
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